許しは不完全

PTSDにかかっていた女性が
精神科医に
「無理に許そうとしなくていいんです」と言われて
やっと楽になれた、という話を聞いた

許しがあればこその回復ではないのだ

これだけ殺伐とした世の中で必要なのはゆるし
と書いているとんちんかんな宗教者がいたけど
問題なのはむしろ
「許しを強要すること」でもある。
許さなくては…と憎しみを貯めこんでしまったり
許せない自分を許せないと自分を責める
却ってそれでは許せない気持ちのとりこになってしまう

宗教はむしろ人をしばりつけるのだな

私はそれに加えて
「相手の憎しみに気づかない鈍さ」の方が問題だと思う。
いじめられっこはいじめられたことをずっと忘れられずにいるが
いじめっ子は記憶に残していてるどころか
「え？何でそれがいじめなの」程度にしか思っていないことが多い

超大国の経済的搾取や不公平な社会体制に
新進国が文句を言ったところで
「え？なんでそれが問題なの？こっちは普通の経済活動してんじゃん」
程度にしか思ってないのよねん

でもその超大国の大統領様は
敬虔なクリスチャンなんだそーな
なんてこったい

キリスト教のいう「ゆるしと和解」なんかその程度ですよ
むしろ自分の非を逃れたいために
相手に許しを強制してんだろーな
相手の傷ついた気持なんかは不感症なのさ