芸術と生活は両立できないか

elenapanda552009-11-28

ふたご座は現実的らしいのですが

昨日読み終わった江國香織さんの本
何か読後感が
「単なる浮気性の夫婦とませた高校生の話や〜ん」
とあっさり終わってしまったのだが

もちろん
私彼女の作品は大好きでほとんど読破しているし
彼女の書く文章の
みずみずしさと透明感がすごく好きなのだけど

夫ある身である主人公が
旅行先である少女と出会い
主人公は少女の父親と関係を持ってしまうのだけど
帰国後も主人公と少女の関係は
主人公の母親を通じて続き
少女は主人公の夫とも出会う…
主人公夫婦は夫婦そろって
互いの浮気を認め合いながらも
葛藤に苦しむような生活をしている
そんな中少女と主人公の夫とも
ついに関係を持つという話

なんだかサガンの「悲しみよこんにちわ」を
彷彿とさせてしまうような
展開のような
でも結局冷静にみると
「父親の浮気相手への復讐」にしかならないし

以前福祉の仕事をしている時
散々ケースファイル作成やケース会議を繰り返す生活で
利用者のいろいろな経歴
結婚・離婚・浮気などって
どういうドラマがその中にあるんだろう?
と考えたことがあった

その人にすれば
夫も子供も忘れてのめりこんだ恋かもしれないし
あるいは退屈な毎日に彩りを与えたかった
男女の秘め事だったかもしれない

が福祉的な観点からみれば
「母親としての自覚がない」「不純性異性交遊」
「男性がいないと生きていけない」などと
評価が待っている