辛い過去は「復活」する

elenapanda552010-04-04

今読んでいる本

「生きながら火に焼かれて」スアド著

ですけど

ちょっと重いなあ…

日本の封建社会なんか比べ物にならない

男尊女卑のイスラム教社会が書かれていて

言葉を失う

女性の命なんか家畜以下の扱いですもの

「名誉の殺人」で火あぶりになった女性が

その半生をつづっているのだけど

書きつづる中

自身が受けた残虐な行為以上の

悲惨な過去

生まれたばかりの女の子の間引きする母親や

さらには兄が著者の妹を殺しても

なにもとがめられず

闇に葬られるその当時のイスラム社会の現実…

などを思い出していく。

その当時は「何もなかったように」

心の中にふたをしてしまったものが

「復活」していく。

最近また再燃したカトリック教会の聖職者による

性的虐待の告発を思い出すようである。

かつてカトリックだった時の

教会の隠ぺい体質を思い出してしまった。

ミッションスクールの自殺や

既婚の女性信徒と一緒に教会を去った外国人宣教師

信徒間での暴行事件や

修道会内での殺人事件など

みんな「何もなかったように」

口を閉ざして

「お祈りしましょう」「本当のことは神様だけがご存じ」

「相手の苦しみは神様もわかっている」

と闇に葬ってしまう…

でも固く鍵をかけて底に沈めた「傷」が

なくなるなんてことは絶対ない

「スキャンダル」を見て見ぬふりをして

葬り去ることなどできないのだから。

今日は「復活祭」だそうな

あの組織の中で踏みにじられ抹殺された人々の思いが

今マグマのようにふつふつと甦ろうとしているのではないか