児童虐待がおよぼす影5
今日は産後うつの話を少し。
病院の受付で。
「妻が診察してもらいたいんですけど」
とやってきた若い男性
「患者様は?」と問いに
「待合室で待ってられないので。
順番が近くなったら知らせてください。
僕が待合室にいるので電話で呼び出します」
なぁ〜んとなく
彼の様子に切羽詰まったものを感じたので
看護婦さんに伝えると
「何それ?旦那さんパシリ?」
とすごい嫌な顔された…
(意外とそういう無神経なナースは多い)
表面的には
「子供が小さいのでずっと待合室にいられない」
ということにはなるのだけど
まあその若いママは
産後うつで通院中だったらしい
おろおろしているパパと
助っ人できたらしいおばあちゃん
その中で能面のようなママに
抱かれてニコニコしている赤ちゃんに
胸が痛んだ…
意外と知られていないが
産後うつになる母親というのは多いそうで
(10%近くとも言われているらしい)
これが児童虐待と非常に密接な関係がある
昔は「育児ノイローゼ」で片付けられていたけど
やっぱり原因としてはホルモンバランスの乱れとか
身体的な要因もあるので
一概に「最近の若い女性は…」で済まされないものであろう
無責任なテレビのコメンターの
「なんでお腹を痛めて産んだ赤ちゃんを手にかけるなんて」
という非難では終わらせてほしくない
ココロや性格や母性の問題ではなく
母親の脳のコントロールが利かなくなって
悲鳴をあげている状態なのだから。
多くの女性が密室育児や
核家族で孤立した中
追い詰められた心理で子供たちに接しているのに
「男の育児休暇」とか「イクメン」なんて
のんきに話している場合ではないんですけどね