実の親神話を打破せよ

elenapanda552010-08-05

相変わらず大阪の児童放置死事件が報道されていますが…。

加害者の親が高校ラグビーの有名な監督だったり

父子家庭で育って実家はゴミ屋敷だった…

とかいろいろわかったことがありますが

最近この類の虐待死(子供殺人と呼んでもいい気がする)報道を

見るにつけ

「実の親に育てられないと子供は不幸だ」と

いう幻想からそろそろ日本人は冷めるべきではないかという気がしてくる。

そもそも児相が生ぬるい対応しかできないのも

「子供は親と一緒にいるのが一番最善」と

いうスタンスの職員ばかりだからである。

その方針からたとえ危険な状態にある子どもを一時保護されたとしても

親が希望して「児相が安全と判断すれば」

子供をまた危険な家庭に返してしまうのである。

たいていこの類の親たちは愛玩物としか子供を見ていないので

感傷的に「子供と一緒じゃなきゃ私は死んでしまう」みたいに

騒ぐ程度で虐待の根本にある

家庭の経済とか暴力とか両親の精神疾患などの問題を解決せずに

返してしまうのでほとんどが元の黙阿弥といっていい。

そんな危険な家庭な子供を返す意味は…?

以前いた福祉の現場で

フィリピン人の女性が婚外子を出産した後

「子供はベビーホームに預けて働きたい」と

言い出したのに「母性愛がないのか?」と憤ったことがあったが

彼らからすれば

「経済的な安定がなければきちんと子供を養育できない」

ということを彼女たちは知っていたのだろう。

実は彼女はもう二人子供を本国の祖母に預けていた。

子供を祖父母や親せきに預けて出かせぎに行くことは

フィリピンでは珍しくないことである。

まあかといってフィリピンで児童虐待がないというわけではないが

子供を預けるということに抵抗のない社会になれば

今の母性本能喪失の日本社会の児童虐待に歯止めがかかるのではないだろうか。