花の命は短くて
テレビが地震報道ばかりなので
節電を兼ねて
本ばかり読んでいる最近。
今読み終わったのが
なんでかわからないが
林芙美子の「放浪記」
森光子の舞台は有名だけど
彼女の作品って初めて読んだ。
なんだかしんみり身につまされるような文章。
あたしはカフェの女給で働くほど
まだ困窮してないけど。
でも全体に漂うやり切れなさが
今の自分には痛い。
神を恨んで書きなぐったようなくだりもある…
まあ「貧しい人は幸い」なんて
貧乏人を突き放すような神だもん
寒々とした現実でもがき苦しんだ彼女には
そこらへんは見えていたのだろう…?
読みながら
「今この小説を映画・ドラマ化するなら誰ができるだろう?」
とついつい考えていた。
浮雲のような根なし草
奔放に生きる女なら
ちよっと出の女優さんやモデルでもできるかもしれない。
でも「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」
を描き切れる女優さんっているのかなあ?
もっとも今は森光子が偉大過ぎて
誰でもやりたがらないよね。