花の命は短くて

elenapanda552011-03-21

テレビが地震報道ばかりなので

節電を兼ねて

本ばかり読んでいる最近。

今読み終わったのが

なんでかわからないが

林芙美子の「放浪記」

森光子の舞台は有名だけど

彼女の作品って初めて読んだ。

なんだかしんみり身につまされるような文章。

あたしはカフェの女給で働くほど

まだ困窮してないけど。

でも全体に漂うやり切れなさが

今の自分には痛い。

神を恨んで書きなぐったようなくだりもある…

まあ「貧しい人は幸い」なんて

貧乏人を突き放すような神だもん

寒々とした現実でもがき苦しんだ彼女には

そこらへんは見えていたのだろう…?

読みながら

「今この小説を映画・ドラマ化するなら誰ができるだろう?」

とついつい考えていた。

浮雲のような根なし草

奔放に生きる女なら

ちよっと出の女優さんやモデルでもできるかもしれない。

でも「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」

を描き切れる女優さんっているのかなあ?

もっとも今は森光子が偉大過ぎて

誰でもやりたがらないよね。