励まさないで嘆かせて

elenapanda552011-03-22

スキマスイッチyoutube
配信し出したと思ったら
superflyの志帆ちゃんと続き

あらまぁなつかしい中山美穂さん(同世代)
まで次々と作られ始める
「大震災応援ソング」たち

このあと数カ月は
あらゆるアーチストたちが
この手のタイプの作品を作らないといけなくなりそうで
少し心配である。

弾き語りかアコギで
「一人じゃないよ〜」「みんな一緒だよ〜」
というパターンが見えてきそう

まあ売り上げを全部寄付するなら
文句は言わないのだけど

でも…
もう少し時がたてば
歌われている避難民の人たちも
そして曲を買って貢献する人たちも
飽きてげんなりしてくるだろう。

励まされ続けるのは
人間限度があるから。

あっという間の瞬間に
人生のすべてをひっくり返され
根こそぎ持って行かれた人たちに

頑張れと励まし続けるのも酷ではないか…?

特に普通の「交通事故」「家族との死別」などの
喪失体験とは比べ物にならない
衝撃であることは
第三者のあたいからみてもわかる気がする。

嘆き・悲しみ・怒りを過ぎ越した後に

なんで自分がこんな目に会わなければならないのか?
あの時死んでしまえばよかったのではないか?
なぜ自分だけがこんなに苦しみ続けなければならないのか?

という問いに(本当はこれはすべての人が抱えている問いなのだが)
対峙しなければなくなる。

「がんばろう」「前向きに生きよう」的な歌は
あとはファンモンぐらいに任せておいて
元気が出るような明るい曲の方が
みんなの心を照らすのではないか?

どんなにこの後被災した人たちが出会うであろう
貧しさ、孤独、無力感、不条理、誤解、裏切り
蔑み、嘲笑のなかにあっても
「それでも僕は(私は)生きて行く」と
励ましてくれる歌があれば…

命の大切さを訴えるよりも大切な
「一人で困難に立ち向かう意味」を
この艱難にあえぎ立ちすくんでいる人たちに
語りかける歌い手が
できれば一人ぐらいいてほしい。